映像分析を用いたコブキャンプat八方尾根スキー場(2011.6.1)

DSC01015.JPGこんにちは、CMPAの米澤です。

5月3−5日の2泊3日で白馬八方尾根スキー場にて映像分析を用いたコブキャンプを開催してきました。今年の白馬もたくさんの雪が残っていました。また3日間とも天気が良く、コンディションが良い状態で開催することが出来ました。計画停電の影響で早期閉鎖せざる終えないスキー場もたくさんある中、八方尾根スキー場はたくさんの人が集まり活気にあふれていました。今日はその報告をさせていただきます。 

 

 今回の目標は個人個人で決めていただき、共通練習の中からその目標を達成できるようにコーチングしていきました。共通の練習法としては「向く・突く・A」というようにしてAのキーワードを変えて練習を行いました。例えばAの中には例えばまわすを入れて「向く・突く・まわす」のように練習ごとにキーワードを変えました。

 初参加の方もいらっしゃったので最初にニュートラルポジションの確認です。このニュートラルポジションがスキーにおいて重要になってくるので毎回この練習を最初に行い、改善前と改善後の映像を夜のミーティングで2画面比較しながら参加者の皆さんで分析しています。リピーターの皆さんはこのニュートラルポジションをだいぶ理解されているのでこちらがほとんど修正する必要がありませんでした。また、初参加の方はこういったポジションで滑るのかと驚きながら感じていました。

 次に整地トレーニングを行いましたが、グサグサの雪のためより良いポジションにいないとターンコントロールすることが出来ないのでとても良い練習になりました。ターン切り替え時に「前へ前へ」の意識をいつも以上にして練習しました。

 そしていよいよコブ斜面にチャレンジです。人も多く、いつもより雪が多いため滑るたびにコブがどんどん掘れて一本一本難しい斜面状況に変化していきます。そういった中でも1つずつ追加していくポイントと向き合いながら参加者の皆さんがチャレンジしていってくれました。この頃から皆さん同士が話し合いながら滑ってくる光景がみてとれるようになり、セルフコーチングやお互いをコーチングする良い雰囲気の中1日目のレッスンは終了です。

 1日目のミーティングでは雪上で撮影した練習風景を個人個人にビデオで確認してもらうのみにしました。これは、こういったキャンプでは意識して出来るのだが、いざ一人で滑る際に忘れてしまいどうすれば良いのか分からなくなってしまう。という意見を前々からたくさんの方に聞いていたからです。個人個人で確認することで、コーチに言われる以上にまず自分の滑りを意識することが出来るようになります。そして時間が経つにつれ、お互いの長所や悩みを共有化して他の参加者同士がもっている知恵や知識を用いながらお互いが教えあうことが出来るようになります。コーチがいなくても良い滑りを表現出来るようになるために以上のような方法を用いました。いつも行っていることなのですが今回の研修会ではそれ以上にこの手法を強調して行いました。

 またこの時に一つだけルールを作りました。「映像から何かを分析する際に失敗やネガティブな部分だけを分析するのではなく、良かった点や悪かった点の修正方法を考えて明日成功している自分を創造しよう」というルールです。選手や個人のみで分析する際、多くの選手・参加者はミスやネガティブな点をたくさん発見してノンフロー状態に陥り、次の日の練習にも悪影響を及ぼしてしまい余計うまくいかなくなってしまうことが起き易くなります。それを防ぐためにコーチとしてひとつだけルールを作りました。こうすることでお互いの滑りをポジティブな言葉を使用して意見を言い合うようになっていました。コーチはなるべく離れたところにいて見守っているのみとしました。

 2日目は昨日の復習として整地トレーニングをしてからコブ斜面へ移動してトレーニングです。 この日は午前中はスロースピードで午後はミドルスピードでたくさんの本数を滑っていただきました。また、途中で自由時間を作り各自練習に励んでもらいました。昨日のミーティング同様コーチにいつも見られているばかりでなく自由な発想で自発的に練習してほしかったからです。1日目の練習をさらにステップアップしていきながら数を滑ることで、最後には全員バンクのコブをそれぞれのスピードにあわせて滑り降りてくることが出来ました。

 2日目のミーティングはパソコンを使い1日目の映像と2日目の映像を2画面比較しながら個人個人にミーティングしました。2画面比較で滑りを確認することで改善前と改善後の状態がより客観的に分かりやすくなります。昨日の影響か、皆さん他の方の滑りも食い入るように見つめて熱心に勉強されていました。

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 最終日は昨日の復習後、急斜面に移動して難易度をあげました。その後、徐々にハイスピードで滑る練習をしました。最後に各自の目標となる一本を出し切るための環境を用意して滑ってもらい無事終了しました。

 今回は普段と全く違う練習法からのアプローチをしたことで皆さんとても新鮮だったようです。また普段上手くいっていた方も違うアプローチだとなかなか上手くいかなかったりと試行錯誤しながら楽しそうに練習をしていました。参加者の皆さん共に「今回習得した技術を活かしてまだまだ今シーズンも滑りたい」とおっしゃっていたことが心強いです。

 また、「このキャンプに参加すると色々なことをたくさん感じて考えるので滑り終わった直後に必然的にコーチにたくさん話したくなってしまうんですよね」という意見をいただきました。私のコーチングスタイルとして多くの時間を問いかけや疑問の投げかけの時間に費やしています。そうすることで参加者自身が感じたり考えたりするようになるのです。コーチとしての役割は参加者が目標からそれそうになったり、あまりにも悩んでいる時だけ目標達成の道のりを修正してあげて、あとは一歩一歩目標に導いてあげれば良いと感じています。あとは参加者の心を開いてあげてコミュニケーションを取りやすくしてあげることでどんどんとたくさんの事を吸収していくことでしょう。ですからこれはとても嬉しい意見でした。

 今回参加してくださった参加者の皆様、ありがとうございました。また、参加できなかった皆様、来シーズンもさらにパワーアップしたコブキャンプにしていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。